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第46回物流セミナー開く─兵ト協
兵ト協、全ト協共催による第46回物流セミナーが11月1日、ANAクラウンプラザホテル神戸で開催された。

福永征秀・兵ト協会長は冒頭「トラック運送業界は行き過ぎた規制緩和による過当競争で、適正運賃の収受、長時間労働を改善することができない。経営は大変厳しい。さらにドライバー不足が課題になっている。国土交通省、厚生労働省の支援により平成27年よりトラック輸送における取引環境と労働環境改善をテーマとした協議会を、兵庫県では4回開催している。ドライバー不足を解消するためには、賃金水準アップ、長時間労働の改善をしなければならない。適正運賃を収受することが不可欠。これらの課題はトラック事業者のみでは難しく、荷主の皆さまのご理解、ご協力が欠かせない。温かいご理解、ご支援をお願い申し上げる」と挨拶。

また、来賓を代表して藤本実・神戸運輸監理部兵庫陸運部長、小林健・兵庫労働局局長、出口弘也・兵庫県警察本部交通部部長が挨拶を述べた。

講師の片野圭介・兵庫労働局労働基準部監督課長は「トラックドライバーの過重労働防止等について」と題して、過労死の問題について述べた。「あんな長時間労働に耐えれないのは甘すぎる」「長時間労働はパワハラが原因」「周りが支えてくれる環境だったら耐えられた」などの論調は「だから仕方がない」という言葉で済んでしまうため、労働時間の管理を起点にし、過労死への対策を考える努力をすることを解説した。

この講演に続き、丹羽宇一郎・前伊藤忠商事取締役会長は「日中関係と日本経済のこれから」と題して、日中の人の往来の少なさに言及するなどし、自らの中国大使としての活動を交えながら、日中関係について語った。