自動車ニュース
年頭所感─兵庫県自家用自動車協会連合会 会長 木下紘一
新年あけましておめでとうございます。

皆様方には、ご家族ともども健やかな新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。

平素は、当連合会の運営や事業活動各般にわたりまして、深いご理解とご支援を賜りましたことに厚く御礼申し上げます。

さて、昨年は、中国経済の減速に伴って株価が暴落して始まる波乱の年明けとなりました。国際的にも不安定な中東情勢により大量の難民の発生やイギリスの国民投票で、ヨーロッパ連合(EU)からの離脱派が勝利するなど世界情勢が混迷し、急速に円高が進行しました。これに伴い国内輸出企業を中心に収益が圧迫され、個人消費が伸び悩み、今年予定されていた消費税10パーセントへの引き上げも延期されるなど厳しい年でありました。

この厳しい経済状況下、登録自動車の新車販売台数は、前年とほぼ横ばいで推移し、我々自家用車協会の基盤となる自動車の保管場所現地調査件数につきましても、前年とほぼ横ばいという結果となりました。また、消費税の引き上げが延期にはなりましたが、引き上げられた際、自動車取得税が廃止になるものの、双方の税率が変わらないことから、自動車ユーザーの自動車購入時における税負担は重いままとなります。そこで、自動車ユーザーに対する税負担が少しでも軽くなるよう行政に働きかけて参りたいと考えております。

一方、昨年の県内交通事故発生状況をみますと、人身事故件数及び死者・傷者数のいずれも減少しました。しかし、9月に高速道路、11月には神戸市内で交通死亡事故が急増し、交通死亡事故多発警報が発令されるなど厳しい状況でありました。

交通事故の特徴をみますと交通事故死者数の内、65歳以上の高齢者が約半数を占め、また、高齢運転者による交通事故が増加しました。特に全国各地で高齢運転者による重大事故が相次いで発生し、連日報道されるなど社会問題化しました。この様な状況下、今年3月に改正道路交通法が施行され高齢運転者対策が強化されます。

我々自家用自動車協会も、高齢者に対して外出の際は、明るい服装や反射材着用を呼び掛け、ドライバーに対しては夕暮れ時の早めのライト点灯を促進させるなど、高齢者の交通事故防止対策を強化していただきたいと思います。

この様に我々自家用自動車協会を取り巻く情勢は大変厳しい状況ではございますが、本年も引き続き、県民の参画と協働のもとに交通事故のない「元気で安全・安心な兵庫県」をつくることを目指し、地区自家用自動車協会との連携強化を図り、関係機関・団体のご指導ご協力を得ながら、交通安全対策の推進を行うなど、安全・安心な車社会に貢献できる協会としての役割を果たす所存でありますので、皆様のより一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

最後になりましたが、本年が皆様方にとりまして、幸多き年となりますよう心から祈念いたしまして年頭のご挨拶とさせていただきます。