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追突事故防止マニュアル活用セミナー
兵庫県トラック協会(福永征秀会長)は2月22日、兵庫県トラック協会会館にて追突事故防止マニュアル活用セミナーを開催し、約50名が参加した。

開会に際して藤城秀夫業務部長は「昨年の死亡事故は11月時点で222件(前年対比40件減)となり、このまま推移すれば全体で死亡者数を半分にすることも実現できる。事故が減った主な要因としてはABS装置、ドラレコ、デジタコ、アルコール検知器、バックモニターなどのハード面での強化要素、また日々の指導のおかげではないかと思っている。トラックは追突事故が一番多く、これを減らすことによってさらに事故が減ると思う」と挨拶。

第1部は本多尚登(東京海上日動リスクコンサルティング株式会社主任研究員)が講演し「人身事故のうち追突事故は全体の5割超を占め、特に高速道路は全体の約7割に上る。また追突した際の過失は100%でトラックの損失金額は普通車と比べて1.4倍大きいため業界の最優先課題である」と追突事故防止の重要性について注意喚起した。

具体的な防止対策について、追突事故の三大要因である「居眠り運転」「脇見運転」「だろう運転」に対し、ドライバーや管理者、事業者が三位一体となって対策を講じなければならないことを事故の様子を収めた映像で説明した。

特に「高速道に入った途端に単調な運転になり事故が起こりやすい。高速道に入ったら1時間以内に休憩をするなど、ドライバーの自己管理能力を養うことが大切。追突事故防止マニュアルの内容を喚起するだけでなく、実際にドライバーの方と対策に取り組んでいただきたい」と述べた。

参加者からは「ドラレコ導入に際しドライバーの方から反発もあったが、監視されるためのものではなく、守るために導入することを説明し、それが安全運転に繋がる」や「業界の特徴であるが、会議を行う際など運転者全員が集まる機会を設けることが難しい。グループごとに班長を設けて模範となるリーダーを作れば、情報伝達をスムーズに行える」などの意見交換がなされ、閉会となった。