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輸送の安全確保・事故防止研修会
兵庫県タクシー協会(吉川紀興会長)は2月9日、中央区のラッセホールで輸送の安全確保・事故防止研修会を開き、約90名が参加した。

会長挨拶で「タクシー業界では昨年、交通事故を起こした者が7名いた。輸送秩序を守って日頃の安全に取り組み、本日の研修会が安全に対しての活性化に繋がるようにお願いします」と述べた。
続いて松下浩二・兵庫陸運部監査部門首席が監査等の実施状況について報告し「平成27年度におけるタクシーの端緒別件数によると全体で157件あった。特に行政処分後の確認は93件、労基通報は12件、最高速度違反は20件あった。

実際の行政処分による車両の使用停止は近畿圏全体で83件あり、うち兵庫県は19件あり全体の約2割となっている。主な違反内容は過労防止等における154件で、特に就業前後の点呼の怠りが43件あった。また健康管理違反については37件あったが健康診断は受診させるだけでなく、結果に応じて対応するように運行管理者はしっかり把握をしていただきたい」と見解を示した。

監査の種類は特別監査、一般監査、街頭監査があるが「街頭監査については昨年のスキーバス事故を受け、特に貸し切りバスを対象として行っている。旅客輸送における安全確保は絶対条件。運行管理が安全性の確保において重要な役割を担うもの。安全運行管理を徹底していただきたい」と述べた。

続いて大谷剛・兵庫陸運部陸運技術専門官は「輸送の安全確保・事故防止研修」について説明し「中でも交通事故発生状況の推移で平成26年度までは死亡事故件数、死亡者数ともに減少傾向であったが、27年度は合計4023件4117人(前年比10件、4人増)と増加に転じた」と注意を喚起した。

最後に「運行管理者の使命を果たすためには、運行管理業務に精通することはもちろん、人間的に信頼される管理者となれるよう日頃から自己啓発をすることが大切です。今一度運行管理業務を見直して事故防止への取り組みをしていただきたいと思います」と述べた。