自動車ニュース
【特集】事業仕分け 波紋広がる どうなる?バス路線
さくらやまなみバス
 西宮市の山間部を縫うように桜をイメージした色鮮やかなバスが走る。

 西宮市の南部と有馬温泉や山口町を結び地域の活性化を図るために西宮市が管理し、阪急バスに委託運行されているさくらやまなみバスは09年4月に開業し、半年後の9月には利用者が10万人を突破した。

 行政刷新会議の事業仕分けの中で地域公共交通活性化・再生総合事業(40億円)については「各自治体の判断に任せる」(公共交通活性化総合プログラム(1億円)は廃止)という結論が出たことでさくらやまなみバスへの影響も懸念される。

 今後、地域へも影響をあたえかねないこの結果を地方自治体はどう受け止めているか。本紙はさくらやまなみバスの関係者へバス事業の今後の影響や方針などを尋ねた。 

 さくらやまなみバスを管理する西宮市役所の担当者は「国が最終的な判断をするから、その結果を待ちたい」と地方としては未だはっきりとした対応が取れずにいることを口にする。 

 その一方、バスの運行開始記念式典に参加した田中正剛西宮市市議会議員は「事業費から見ると補助金の割合は低く影響は今のところあまり、考えていない。いずれにしろバス路線が開通したことで、行政のつとめは、一定果たせたのではないかと考えている。今後は地元住民が使うことで継続されるべき」と今後もさくらやまなみバスの利用状況などを分析し、地域の公共交通機関としての役割を果たせるよう尽力したいと意気込みを語った。


(編集後記)
 事業仕分けの結果は今後、地域にどのような影響を与えていくのだろうか。地域で暮らす人々の意見が反映されるよう今後も県内の動向を注視していきたい。(史)