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新会長に迫氏 「経営理念変えず、戦術は変えて」 JL連合会
日本ローカルネットワークシステム協同組合連合会(加藤浩幸会長)は6月9日、大阪市北区のホテル阪急インターナショナルで第23回定時総会を開き、平成28年度事業・決算報告、同29年度事業計画、同予算を原案どおり承認した。役員の改選では、選考委員会によって人選、これを全会一致で承認した。加藤会長が退任、新会長に迫慎二副会長(JL広島)の昇格、金築勇次副会長も今季限りで退任、新副会長に山田茂美氏(JLイースト大阪)を、また高野徹氏(JL旭川)を再選した。
加藤会長はあいさつで「今期限りで退任します。4期8年お世話になり感謝申し上げます。」と勇退表明の後「厳しい経営環境の中、契約も5%アップしている。連合会は常に進化、新化、深化の3つのシンカでこの先も頑張って参りたい。退任にあたり、連合会の歴史を顧みつつ、”不易流行”と言う言葉を思った。何時までも変化させてはならぬ本質的なものは守り、新しい変化も取り入れていこうというもので、当連合会も守るべきものはしっかり守り、しかし時代の環境を読みとり、戦略、戦術として即対応していくことかと思う」と蕉風俳諧の理念を引いて退任の挨拶とした。
新会長に就任した迫氏は「加藤会長の道を踏襲しつつ、変えるモノは変えたい。求貸、求車システムの中でヒューマネットを強固なものとして、存在価値のある連合会組織を柱としたい。経営理念は変えず、手法、戦術は変えたい。新役員と共に必死でこれからの2年間を駆け抜けて参りたい」と決意表明した。
金築副会長を議長に選任して総会は進行、決算は収入4億8760万円、支出4億4700万円、今期純利益は2909万円となった。剰余金処分は前期繰越金と合わせた7063万円を30周年式典積立2000万円、出資配当330万円、準備金、組合に650万円などとして次期に389万円を繰越とした。
新年度は組合間手数料で、委託側3%・受託側1%、平成30年は委託側2%、受託側1%となっているが、31年度から見直しを検討していく。
来賓の早川治・国交省自動車審議官は最近のトラック業界の情勢を述べて『働き方改革実行計画』に示された時間外労働(残業)規制で5年の猶予はあるものの、労働条件の改善で各省庁が横断的にとりくみ、例外あつかいしない見直しの方向にある。荷主を含めた労働環境改善のパイロット事業も実施されている。運送約款も今秋にも改正され、附帯業務で別建て料金の収受もあろう。また中継輸送については効率化と労働環境改善につながり、貴連合会の組合コーディネートによる協力を願いたいところ。自動運転では、隊列輸送の2020年度実用化に向け実証実験も始まる。いずれもここ数年がトラック事業にとって大変重要な時期と申し上げたい」と適正な対応をもとめた。また池森啓雄・近畿経済産業局長のメッセージを志賀英晃産業部長が代読した。
なお新役員は以下の各氏
会長=迫慎二(JL広島)
△副会長=高野徹氏(JL旭川)、山田茂美(JLイースト大阪)、山内秀夫(JL首都圏)
△理事=円谷義広(JL群山)、小倉邦義(JL西茨城)、山崎秀克(JL三河)、川北辰実(JL三重北)、堀江勝博(JL播摩)、緒方好一(JL北九州)
△専務理事=堂ノ口一男(員外)
△相談役=加藤浩幸(JL浜松)
△監事=植松徹(JL山梨)、堀秀夫(JL東神戸)、藤原弘郎(員外)