自動車ニュース
年頭所感─神戸運輸監理部兵庫陸運部長 岡田 研二 (3/3)
自動車の安全性確保と環境保全、ユーザーの利便性向上について

国土交通省では、交通事故による死傷者数の一層の低減を目指すため、事故分析及び対策の効果評価を踏まえ、安全基準の拡充・強化、ASVプロジェクト及び自動車アセスメントの連携を図りながら、車両安全対策を着実に実施するとしております。兵庫陸運部におきましても、これらを踏まえ、ASV補助金申請の窓口対応や自動車アセスメントのPRにより、その普及活動に努めているところです。

また、政府の掲げる省エネルギー、地球温暖化防止対策等のための次世代環境対応車の普及促進に関しましては、環境に優しい自動車の集中的導入・買い替え促進を支援する事業をサポートしてまいります。

さらに、これらの取り組みによる新技術を搭載する次世代自動車の普及・促進に関しましては、自動車メンテナンスの現場が混乱しないよう、新技術に係る点検整備情報の提供や汎用スキャンツールの普及促進に取り組んでまいります。

加えて、自動車整備事業における就業構造の現状を見ると、中高年層の男性労働者に依存していることころがあり、現状のまま推移すれば、人口減少が進む中で、深刻な労働力不足に見舞われる恐れがあります。国土交通省ではこれに関し様々な取組みを行っているところであり、兵庫陸運部でも関係団体とともに平成26年度に「兵庫県自動車整備人材確保育成連絡会」を立ち上げ、これまでに県内の高等学校訪問や陸運部構内において「自動車整備士職業紹介フェアin神戸」なるイベントを開催しました。引き続き、これらの取り組みを通じ、少しでも多くの若者に自動車整備士という職業に興味を持っていただけるよう努力してまいります。

自動車の登録業務については、自動車の保有に伴い必要となる各種の行政手続の負担軽減及び行政事務の効率化等を図る観点から導入されましたワンストップサービス(OSS)につきまして、従来の新車新規登録から昨年4月には中間登録や保安基準適合証による継続検査まで拡大されました。兵庫県においては、新車登録手続きは現在55%前後を推移しており、継続検査手続きは開始後半年で10%を超える継続検査手続きがOSSに移行されております。今後におきましても利用率の更なる向上をめざし、関係機関・団体等と連携を密にして利用の促進に努めてまいります。

また、昨年から導入されているラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート及び東京オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレートについて、自動車ユーザーが希望に応じて、図柄入りナンバープレートに交換できる制度を活用し、国民参加による祭典とし、地域活性化に繋げていけるよう引き続き努めてまいります。

おわりに

以上、新しい年を迎え、所信を申し上げましたが、関係団体、関係行政機関の皆様方には、なお一層のご支援、ご協力をお願い申し上げますとともに、今年一年が皆様方にとって大いなる発展の年になりますよう祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。