自動車ニュース
【年頭所感】(社)兵庫県バス協会 会長 上杉 雅彦 (1/2)
 バス事業の再生を目指して

 新年あけましておめでとうございます。
 
 皆様方におかれましては、平成22年の初春をお健やかにお迎えの事とお慶び申し上げます。
 
 さて、一昨年秋のリーマン・ショック以降の急激な景気後退と、その後の長引く低迷により、先行き不透明な年明けとなりました。
私どもバス業界におきましても、不況による人の動きの停滞に加え、新型インフルエンザによる出控え、また高速道路千円上限料金の影響が極めて大きなものとなっております。特に高速バスの利益による内部補助で維持してきた地方バスの存続に重大な影響が出ることが予想されます。
全国の乗合バスの輸送人員は、昭和43年に年間100億人台を運んだ時期をピークに、モータリゼーションの波におされ年々減少し、直近の平成20年度では約42億人と6割の減少となっています。貸切バスの輸送人員は、長期的には増加傾向にありましたが、直近は不況等の影響により減少しております。兵庫県においても全国並みの状況であります。

 この様な厳しい経営環境のもと、バス事業者はあらゆる合理化を断行してきましたが、現状一企業の努力では限界に達しております。
この様な中、昨年11月に行政刷新会議による事業仕分けが行われ、バス事業関連の主なものでは、次の3項目の事業が廃止又は見直しの対象とされました。