自動車ニュース
警察本部交通部長 春の交通安全メッセージ (2/2)
重点の1点目の子供と高齢者の交通事故防止については、前述したとおりで、横断歩道を横断中の歩行者が車にはねられるという事故は、本来、横断歩道は歩行者の安全が守られる場所であり、交通ルール上起こりえない事故であるにも関わらず、県内ではこうした交通事故が後を絶たないため、横断歩行者の保護活動や横断歩行者等妨害等違反の取締りを重点的に行い、「横断歩道は歩行者優先」をドライバーに再認識してもらう活動をしてまいります。

高齢ドライバーの皆様に対しては、実車を使用しての参加・体験・実践型のシルバー・ドライバーズ・スクールの開催とあわせて安全運転サポート車の試乗体験をしていただくなど、高齢ドライバーの交通事故防止対策を推進してまいります。

重点の2点目の自転車の安全利用の推進については、昨年、自転車の関係する交通事故は全体の約23%を占めており、そのうち約9割が自転車側に何らかの法令違反があったことから、「自転車安全利用五則」を用いた交通安全教育や啓発活動を推進するほか、悪質・危険な自転車利用者に対する指導取締りを徹底してまいります。

重点の3点目のシートベルト、チャイルドシートの着用については、昨年の自動車乗用中の交通事故死者48人のうち、非着用の方が20人と約4割を占め、そのうち75%の方はシートベルトを着用していれば死亡には至らなかったと推測できる事故が発生しています。

また、シートベルト着用率調査でも、特に後部座席の着用率が低い結果となったことから、全ての座席におけるシートベルト着用、そしてチャイルドシートの正しい使用に向けた広報啓発活動と交通指導取締りを強化してまいります。

重点の4点目の飲酒運転の根絶については、昨年の県内における飲酒運転により亡くなられた方は14人と、一昨年に比べ倍増しており、飲酒運転の厳罰化となった法改正から減少しつつあった飲酒運転が一転して増加する事態となりました。
こうしたことから、重大な結果を招く飲酒運転に対する取締りを一層強化するほか、関係機関と連携を図り、ハンドルキーパー運動や広報啓発活動を推進し、皆様と共に飲酒運転根絶の気運を高めてまいります。

皆様方におかれましては、現下の交通情勢と本運動の趣旨を御理解いただき、職場や地域における交通安全の推進に、なお一層の御協力を賜りますようお願い申し上げます。