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災害や緊急時に役立つ情報通信基盤の確保が重要 (2/2)
その後、紀伊会長が議長を務め、平成29年度の決算報告、同30年度の事業計画、同予算等を原案どおり承認して、任期満了となった役員改選で、新会長には関西テレビ放送株式会社 代表取締役である福井澄郎氏が就任した。福井氏は、「12月に4K、8Kの実用放送が衛星放送でスタートする。地上派だけ取り残されないように、地上派での4K放送を実現に向けていろいろな技術点検を重ねている。当協議会の目的は情報通信の健全な普及・発展と情報通信利用による国民生活の向上に寄与すること。単なるスローガンではなく、しっかりとした理念としてかみ締めながら一年間取り組みたい」と意気込んだ。

議長解任の後、議会は閉会。その後、総会記念講演会として国立研究開発法人産業技術総合研究所フェロー 人工知能研究センター長である辻井潤一氏による「実社会に埋め込まれる人工知能―研究から社会実装へ−」の講演が行われた。講演では、生産現場での自動化や、介護や医療などの実世界の場でAIを生かすための課題など、AIの現状が語られた。辻井氏は、「データと技術研究の場が分離していることやビジネスの多様化で、AIの使い方とビジネスの仕方が模索期になっている。各所のステークホルダーと協力しながら次の世代のAIを作っていく必要がある」と述べた。今後は「ネットワーク側の研究体制の整備や、総務省や産業界との連携が必要」とし、講演を締めくくった。