自動車ニュース
秋の全国交通安全運動ー兵庫県警本部交通部長 松元 美智久氏 (2/2)
1点目の子供と高齢者の交通事故防止については、前述のように、歩行者が本来守られるべき場所である横断歩道において車にはねられるという悲惨な事故の発生を防止するため、横断歩行者等妨害等違反を重点とした交通取締りを強化するとともに、通学路等における歩行者の保護活動等を通じ、「横断歩道は歩行者優先」という基本的な交通ルールをドライバーに再認識していただく活動を推進してまいります。
 高齢ドライバーの方々に対しましては、参加・体験・実践型のシルバー・ドライバーズ・スクールで実車を運転していただき、加齢に伴う身体機能の変化等を認識していただく交通安全教室の開催のほか、運転に不安を持つ高齢運転者に対しては、運賃割引や様々な特典が得られる自主返納制度の周知を図り、高齢運転者の交通事故防止対策を推進してまいります。
 2点目の夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止については、秋から年末にかけては、交通量が多くなる夕方の時間帯と日没時間が重なることから、例年交通事故が多くなる時期となります。
 歩行者や自転車利用者に対しては、反射材等の活用やライト点灯を啓発していくほか、自転車の「ながらスマホ」運転による交通死亡事故で有罪判決を受けた事例でもあるように、自転車による悪質・危険な運転についても指導取締りを徹底し、「自転車安全利用五則」を活用した交通事故防止対策を推進してまいります。
 3点目のシートベルトとチャイルドシートの着用の徹底については、本年8月現在では、自動車乗車中に亡くなられた26人のうち、シートベルト非着用の方は8人でしたが、このうち、6人の方はシートベルトを着用していれば、死亡に至らなかったと推測されます。
 特に、本県では後部座席の着用率が低いことから、後部座席を含めた全ての座席におけるシートベルトの着用とチャイルドシートの正しい使用についての広報啓発活動を推進いたします。
 4点目の飲酒運転の根絶については、本年に入りましても飲酒運転により命を落とされる悲惨な事故が発生しており、飲酒運転の悪質性・危険性が未だ県民に浸透していないことから、飲酒運転に対する徹底した取締りを実施するとともに、関係機関と連携を図り、ハンドルキーパー運動の普及浸透や運転代行サービスの利用を促進するための広報啓発活動を推進し、飲酒運転の根絶に向けた取り組みを強化いたします。
 皆様方におかれましては、現下の交通情勢と本運動の趣旨を御理解いただき、職場や地域における交通安全の推進に、なお一層の御協力を賜りますようお願い申し上げます。