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接客を超えた 「接遇マナー 」向上を―兵庫県個人タクシー協会
兵庫県個人タクシー協会(前野博司会長)は9月27日、ピフレホール(神戸市長田区)で平成30年度兵庫県個人タクシー事業者研修会を開催した。「事業者の更なる資質の向上と個人タクシーの発展」をテーマに、300名を越える県内の個人タクシー事業者が集結した。

主催者挨拶で前野会長は、「個人タクシーが誕生し半世紀の月日が過ぎた。諸先輩たちの努力で評価を高めた個タク業界も、現在では法人に後れを取ることが増えている状況だ。個人タクシー独自の取り組みであるマスター制度の充実に重きを置き、日々研鑽、努力を怠らず、公共交通機関として利用者利便の増進に貢献することが、これからの業界の発展へつながる」と述べ、参加者の積極的な研修参加を促した。来賓を代表し、公務により欠席した成久博康・兵庫陸運部長に代わり岩野住之・同首席運輸企画専門官と、濱本民夫・全国個人タクシー協会近畿支部長がそれぞれ挨拶した。

その後、株式会社aimの米谷侑子・取締役社長が「タクシー乗務員の接遇マナー」と題し講演を行った。「接遇とは、相手が望むことをして差し上げること」と定義し、単に顧客と対面するのみにとどまらず、相手をもてなす気持ちを持って応対することが重要だと語った。笑顔や会釈、行先の復唱をはじめ、料金や領収書の受け渡し時の姿勢など具体的な模範行動を示し、会場に集まった事業者同士で実演を促す場面も見られた。

講演に続いて、マスター事業者コンテストが行われ、橋本茂則氏と田中元久氏の2名が参加した。コンテストはJR新神戸駅乗り場からポートピアホテルまでのコースを想定し、ロールプレイング方式で行われた。接客姿勢や身だしなみなど20項目が審査された。コンテスト後、先に講演を行った米谷氏は、両社の優れていた点を挙げつつ、「相手の年齢を意識した会話や、『恐れ入りますが』などのクッション言葉をもっと活用するなど、まだまだサービスを向上させる余地があると思う」と講評を述べた。なお、本日参加した両名の合否は後日連絡されるとのこと。合格した場合、11月に行われる同コンテストの近畿大会に出場する権利を得る。