自動車ニュース
【年頭所感】兵庫県自動車整備振興会 会長 橋本 一豊
 活性化する兵整振・兵整商に

 新年明けましておめでとうございます。平成22年の年頭にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
 
 平成21年度の我が国経済は、雇用情勢、設備投資などは引き続き厳しい状況が続いており、総選挙により誕生した新政権には国民生活をまもるためにも経済対策に十分配慮をいただき、日本経済の活力を取り戻すための実効ある取り組みが期待されています。
 
 このような状況の中、国内の自動車保有台数はエコカーへの補助制度や重量税などの減免措置が導入され、新車販売の持ち直しがみられるものの、平成21年7月末現在では、7,905万台と2年連続で減少に転じています。
また、保有車両構成も、平成19年度末では登録自動車の34%が10年以上経過した車両となり、使用が長期化し、車齢11年以上の車両を使用されているユーザーの故障経験は45%と故障率が高まり、より丁寧な点検整備が必要となっているため、長期使用車両の安全確保に必要となる内容を取りまとめた、「業界の推奨する長期使用車両の点検」を提案し、安全の喚起を図る必要があります。

 こうした状況において、自動車整備業界の平成20年調査による総整備売上高が5兆7,720億円、対前年比1,804億円の減少となるなど、業界を取巻く環境は一層厳しくなる中、業界全体の経営基盤の確立と活性化の推進が喫緊の課題となっています。

 さらに、「安全」が社会生活での問題となるなか、我が業界においても、安全・安心・環境・快適に対して社会の期待に応えられる、より高度な点検技術やアドバイス技術を修得、対応することが必要となっています。
当会の社会貢献事業としては、災害時の支援活動について多数の支部において、市等と協力協定が結ばれるなど、運動が全国の企業や整備振興会等から注目されており、本年も整備事業の社会的有用性・貢献を社会にアピールする方策として、さらに展開させていきたいと思っています。
 
 一方、最近整備事業者が対象となる商取引に関するトラブル事案も発生しており、会員を対象としたトラブル防止研修会についても実施いたします。

 また、自動車使用者対策として、自動車使用者の信頼を得ることが出来るよう、引き続き自動車整備相談所における相談体制の適切な運用等を図るとともに、定期点検整備促進運動の一環として実施している点検教室では、点検整備の必要性と安全な使用をご理解いただくため、幼稚園等のお母さんを対象としたクルマ安全教室を開催するなど、本年も積極的に実施してまいりますのでご支援ご協力をいただきますようお願い申し上げます。

 昨年は、隔年ごとに実施される自動車整備技術コンクールが開催され、前回に続き全国に誇れる全24支部参加により大会が開催されました。コンクールに先立ちまして参加者には、より確実に、より精度の高い点検整備技術、アドバイス技術が培われるよう研修会を開催し好評でした。今後も、自動車整備士の資質向上を目指し、より充実した大会となるよう準備を進めていく所存です。
 
 兵整商の運営につきましては、主として取組みましたリユース(復元)・バッテリーシステムの構築、ガラスコーティング剤の斡旋等に、皆様の格別なご支援、ご愛顧をいただきましたことを深く感謝いたしております。 
本年も組合員の皆様のご協力をいただき、優良な作業環境改善商品や低価格部品の供給、また利用の拡大している各種斡旋事業、指導・教育事業を積極的に推進してまいりますので、変わらぬご支援ご愛顧をお願い申し上げます。
 
 本年も以上のような自動車整備業界を取り巻く諸環境を踏まえ、将来に向けての新たな経営基盤の確立や継続的な業界繁栄と自動車整備業の社会的地位の向上のための諸事業を積極的に企画推進し、会員の皆様に必要とされ、頼れる活性化する兵整振・兵整商に発展するよう事業展開してまいりたいと存じます。

 新しい年が皆様に取りまして良き年となりますように祈念申上げます。