自動車ニュース
年頭所感―神戸運輸監理部兵庫陸運部長 成久博康 (1/3)
新年明けましておめでとうございます。平成31年亥年の年頭にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。

昨年6月18日早朝に起きた大阪北部を震源とする最大震度6弱の地震は、6人が亡くなるなど、近畿地方の広い範囲に大きな被害を及ぼしました。また、7月の「平成30年7月豪雨」と命名された豪雨は「西日本豪雨」とも称され、西日本を中心に多くの地域で河川の氾濫、浸水害、土砂災害をもたらし「平成最悪の水害」と報道されるほど甚大な被害となりました。

さらに、もはや「災害」であるといわれた「7月中旬以降の記録的な猛暑」や、8月に入ってからは台風20号、21号、24号の近畿直撃。中でも21号台風は避難指示による兵庫陸運部の一時閉庁、高潮被害により電力供給が途絶えたことによる自動車検査場の一時閉鎖等、利用者の皆様には多大なご不便をおかけする結果となりました。このような自然災害は人智ではいかんともしがたいものであり、日頃から起こりうるものとして、改めて、防災意識の向上と併せて被害を最低限にとどめる「減災」対策を、さらに進める必要があると考えさせられた出来事でございました。

さて、本年は、アジア初となるラグビーワールドカップ2019日本大会の年であります。来年は東京五輪・パラリンピックの年であります。そして2025年には大阪万博開催が決定しております。兵庫陸運部といたしましては、これらも念頭に置き、安全・安心はもとより、関西のさらなる飛躍・活性化にも寄与してまいりたいと考えております。


公共交通機関の安全・安心の確保について
 交通の安全を確保し、安心して利用していただくことは、運輸行政の根幹であり、使命です。国土交通省では、交通の安全・安心を確保するために、最大限の努力をおこなってまいります。また、事業用自動車の事故等削減について、「事業用自動車総合安全プラン2020」を策定し、各業態における目標設定を行うこと等により、より安全な輸送サービスの提供の実現を目指し、各施策に取り組んでいるところです。人身事故件数は着実に減少しているものの、死者数については横ばい状況であることから、兵庫陸運部においても更なる事故防止対策を講じるとともに、引き続き自動車運送事業の安全対策を積極的に推進してまいります。 

自動車運送事業者に対する監査、指導につきましては輸送の安全確保に支障を及ばすおそれのある重要な法令違反の疑いがある事業者及び悪質違反、重大事故を引き起こした事業者に対し、優先的に立ち入り監査を実施するなど監査の体制の強化を図り、指導や厳正な処分を行ってまいります。
また、関係省庁や関係機関との連携を強化しつつ、街頭監査の実施やより効果的な監査を実施するとともに、運送事業の安全・安心の確保のため、各事業者における運輸安全マネジメントによる安全管理体制の確立と更なる推進に努めてまいります。