自動車ニュース
年頭所感―一般社団法人兵庫県タクシー協会会長 吉川 紀興 (1/3)
新年あけましておめでとうございます。
平成31年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

さて、タクシー事業につきましては、依然として輸送需要の減少傾向が続き、恒常的な乗務員不足、乗務員の労働条件の悪化など大変厳しい環境下におかれています。このため、改正タクシー特措法の下、タクシー特定地域として指定を受けている神戸市域交通圏のタクシー事業の適正化及び活性化対策について協議会を開催し議論を深めてまいりました。一昨年11月に近畿運輸局より特定地域計画の認可を頂き、恒久減車、営業方法の制限(全日制限、曜日制限)を含め全体で14.6%の車両削減を実行しております。性化対策の柱としては、インバウンド対策、タクシー配車アプリ及び決済システムの導入・普及を目指し説明会等を開催しております。

また、神戸市域交通圏のタクシー特定地域の指定期限が昨年8月31日までとなっておりましたが、同年7月の第4回特定地域協議会で延長の同意を得、運輸審議会の諮問を経て国土交通省より更に3年間の指定期限の延長が告示されたところです。

一方、準特定地域の東播磨交通圏については、昨年11月29日に第3回準特定地域協議会が開催され、タクシー事業の活性化の取組みを進めるための東播磨交通圏タクシー準特定地域計画を策定して頂きましたので、今後はこの計画に沿って積極的に取組んで参りたいと考えています。

また、養父市における国家戦略特別区の問題は、一昨年12月に国家戦略特別区域会議の合同会議が開かれ、養父市提案のとおり区域計画案が了承されました。

大屋地域及び関宮地域を対象とした実際の運行は昨年5月から運行開始されました。運送の実施主体は、「NPO法人養父市マイカー運送ネットワーク」で、愛称「やぶくる」と市民に好評を得ており、今後の利用拡大に期待がもたれています。

次にライドシェアーの問題ですが、規制改革推進会議の第一次答申では、ライドシェアーに焦点を当てた記述は盛り込まれませんでしたが、まだまだ安心は出来ません。このライドシェアー問題は、頑固で根が深いものがあり、新経済連盟は、いまだにインターネットを利用した白タク行為を合法化すべく、道路運送法の改正について、政府の規制改革推進会議、国家戦略特区諮問会議、IT総合戦略本部等に対し繰り返し繰り返し要望・提案を行っています。