自動車ニュース
ディーラーがタクシー乗務員の災害時の避難場所を提供
兵庫県タクシー協会、兵庫トヨタ、神戸トヨペット
フレンドシップ協定締結

兵庫県タクシー協会(吉川紀興会長)と兵庫トヨタ(株)(瀧川高章社長)、神戸トヨペット(株)(西村公秀社長)の両社は、3月27日、フレンドシップ協定に調印した。

これは、災害時走行中のタクシーの乗客及び乗務員の緊急避難場所として、兵庫トヨタ(株)、神戸トヨペット(株)両社が新車販売拠点を提供、タクシー側からはタクシー無線で災害状況、道路状況をディーラー側に提供するもの。また通常時においても、女性乗務員に両社が店舗内の化粧室を提供して、女性ドライバーが安心して利用ができ、人手不足の業界の女性活躍推進に繋げるとしている。

協定書調印には、吉川兵タ協会長、瀧川兵庫トヨタ社長、大森弘一神戸トヨペット専務、来賓として成久博康・兵庫陸運部長(当時)、岩野住之・同首席運輸企画専門官が出席した。

吉川会長は「災害時の乗客と乗務員の避難場所として両社の店舗を利用させて頂く事は、命を守るためにも大変ありがたい。災害時に強いタクシーのIP無線で情報を提供したい。また女性乗務員の働く場所の利便性は業界への参画に大きな力添えとなる。感謝したい」と両社に謝辞を述べた。

瀧川社長は「タクシー協会と協定ができて大変喜ばしいことです。近年災害が多発、その際当社の店舗をお使い頂き、また意見交換して、減災に役立てればと思う。もうひとつは、昨今の人手不足で、女性の参画が課題です。(タクシー乗務の)ハードルのひとつが女性のパウダールームで、当社店舗施設のパウダールームを利用頂くことで、政府方針の女性活躍推進とも合致すると思う。確定ではないが、他の県下のトヨタ系ディーラーにも働きかけ、オールトヨタとしてフレンドシップ協定に役立ちたい」と今後のさらなる拡大を表明した。

また大森弘一神戸トヨペット専務は「数年前から、防災、スポーツ等地域貢献に取り組んでおり、災害時の施設や女性タクシードライバーへの化粧室の利用等タクシー協会との協定は、取り組んできている事業にも合致してありがたい。社内的にも周知を図り、積極的に対応して参ります」と挨拶。

来賓の成久博康・兵陸部長は「大災害における協会と両社の協定締結は、「共助」の実践にあります。減災に努めるとともに、自助、共助、互助の3助を足がかりとして、後の復興に努めることが大事です。また女性の活躍推進で化粧室の提供は、時宜を得たものです」と3者のフレンドシップ協定締結に敬意を表した。