自動車ニュース
【年頭所感】富士通テン株式会社 代表取締役社長 勝丸 桂二郎
 新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

2009年は様々な面で、大きな変化・変革が起こった1年でした。

私たちが身を置く自動車業界でもリーマン・ショックに端を発した経済危機の影響をまともに受け、低迷しました。

しかし、当社は、変化にしっかりと対応できる体質を目指し、業務効率化・コスト削減や売上確保・拡大への活動等、それぞれの立場・場面で大きな課題に果敢に挑戦してきました。

その結果、2009年度では利益の確保が見通せる水準まで収益の改善を進めることができました。

 <2010年は将来を見据え、確実に一歩を踏み出す年に>
2010年は、将来に向けた取り組みを現実のカタチにし、確実に一歩を踏み出す年にしたいと思います。
今、自動車業界は変革の時を迎えています。動力源がエンジンからハイブリッド・電気モーターに変化するとともに、自動車がインフラと繋がり社会システムの一部へと進化を始めるなど、新たな価値創造が期待されています。
さらに、昨年、中国が世界一の自動車生産国になったことに象徴されるように、市場の中心は先進国から新興国にシフトし、それぞれの地域に応じたクルマ社会の構築が進行しています。

 ◆ 良品廉価な商品・サービスの提供
これからは、お客様から求められる価値が目的や地域に応じて多様化していきます。そのような多様なニーズに対応するためには、クオリティ・コスト・デリバリーすべての面で、グローバルに通用するプラットフォームの構築が不可欠と考えています。

 ◆ クルマと人・社会をつなぐシステムの構築
二つ目の課題は、インフラと協調しながら社会システムとして成立させるためのビジネスモデルを構築していくことです。このためには富士通およびトヨタグループとの連携を加速させるとともに、ネットワーク関連企業との連携も模索していきます。

 ◆ 新興・既存市場におけるビジネス体制の強化
三つ目は地域軸での課題、「新興・既存市場におけるビジネス体制の強化」です。とりわけ、経済成長が著しい中国・市場規模が大きい北米地域については、企画・開発・調達・生産・販売・サービスのあらゆる場面で、マーケットの状況をしっかりと見据え、柔軟に対応していきます。

 <大胆かつ素早い行動を>
さらに重視したいのがスピードです。慎重に方向を見極めることも大切ですが、決断の遅れが後々大きな影響を与えることになりかねません。2010年は、あらゆる場面で、柔軟に、そしてスピードを上げて対応できるよう、活動を強化していきます。