自動車ニュース
第49回物流セミナー開く
兵ト協、全ト協主催
兵庫県トラック協会(福永征秀会長)は11月1日、ANAクラウンプラザホテル神戸で第49回物流セミナーを開催した。

福永会長は主催者あいさつで「トラックドライバー不足が深刻となっており、働き方改革に懸命の努力を私どももすることとなっておりますが、自助努力だけでは実現は無理です。そこで国交省を中心にホワイト物流実現に向け取り組むこととなった。これは国民、荷主企業、トラック事業者が三位一体となって取り組む国民運動であります。このためホワイト物流実現のため、荷主企業の発着時における荷待ち、荷受け時間の短縮、適正運賃収受への格別の協力をお願いします」と訴えた。

講演は平田克也・近畿運輸局貨物課長が「働き方改革における最近の取り組みについて」と題して、ホワイト物流推進運動の概要、そしてその期待効果として、在庫を持たないが良いのか?サプライチェーン全体の生産性の向上、企業の社会的責任の遂行、二酸化炭素排出量削減、物流の安全性確保等を上げた。

ホワイト経営の「見える化」として運転者が就職先を選ぶ参考にする1つ星〜3つ星の認証制度の創設など説明。運送業者と荷主の2 つのホワイト施策について述べた。

作家で経済ジャーナリストの渋谷和宏氏は「消費者目線をどう事業に活かすか?多様化するニーズから勝つビジネスを読む」と題して講演した。最近の伝統的な喫茶店が蘇った理由を団塊の世代のノスタルジックマーケティングと分析して、そこに潜むビジネスの芽を示唆した。

渋谷氏は、「団塊の世代(1947年〜1949年)は今810万人。我が国の個人資産は約1,835兆円と言われ、65歳以上の人が7割を持つとみる。現金、預金は700兆円持っている。現在、その第二のニーズが起こり、中年世代だ。このニーズがチャンスの芽と言える」と解説した。

また消費者のニーズをつかむには多様化する情報の活用、いかに拾い上げるかで、市場の声を「聴く力」が成長ビジネスを生むとした。そのための聞き上手とは、部下の話を返ってくるまで待つ「30秒ルール」を提言した。下手な聞き方は芽をつむことになるとも述べた。