自動車ニュース
年頭所感ー一般社団法人 大阪タクシー協会 会長 坂本 栄二
円滑な協会運営に努める
新年あけましておめでとうございます。年頭にあたりまして謹んでご挨拶を申し上げます。

昨年は、「令和」の新しい時代が始まり、大きな節目の年となりました。
昨年を振り返りますと、まず、タクシー業界全体の念願でありました運賃改定が、12月13日に公示され、これにより今年の2月1日から新運賃が実施される運びとなりました。

大阪も含めた48運賃ブロックが一斉に実施されるとともに、8月30日の消費税の転嫁に伴う運賃改定の公示以降、運賃改定先送り事態打開のため、全タク連をはじめ、各政党のタクシー議連の協力のもと各地域で早期実施を求めていたものであり、大阪では25年ぶりの運賃改定となりました。
6月には、大阪で初めて「G20大阪サミット」が開催され、いままで経験したことがない大幅な交通規制があり、大阪府警察本部、近畿運輸局をはじめ各所から、交通規制にかかる協力要請がありました。会員各位のご協力に感謝申し上げますとともに、サミットが無事終了したことにより、大阪府警察本部長より感謝状も授与されました。

ライドシェアにつきましては、新経済連盟がシェアリングエコノミーの成長を促す法的環境整備という名目のもと、インターネットを利用した白タク行為の合法化の動きを、政府の規制改革推進会議、未来投資会議、国家戦略特区諮問会議、IT総合戦略本部等に、繰り返し、繰り返し提案しております。また、規制改革推進会議は期限が満了することに伴い、昨年の10月に常設化を行う政令が施行されており、今後も注視していくことが重要であります。

改正タクシー特措法にかかる地域協議会につきましては、7月に北摂交通圏が特定地域に指定、10月に河南B交通圏が準特定地域として延長されるとともに、11月には、大阪市域交通圏が特定地域指定基準に該当しない状況になったとの報告がありました。

具体的には、5月30日に大阪府下の交通圏の協議会を開催し、運賃改定申請(要請)に伴う意見の聴取を行い、8月28日には、河北交通圏及び北摂交通圏を開催し、河北交通圏では、特定地域計画を確認するとともに、各事業者別の削減目標をとりまとめ、書面協議を行い、地域計画を申請することになりました。北摂交通圏では、新たな設置要綱を確認するとともに、特定地域計画にむけた検討を進めることになりました。

全タク連では、改正タクシー特措法施行における課題・要望について、国土交通省に対し要望をしているところですが、特に、特定地域及び準特定地域の指定基準については、現在の状況に見合った改善が必要であると考えております。

その他、当協会が抱える課題として、「労働条件の改善、働き方改革の実現」「労働力の確保」「地域交通の推進」「訪日外国人向けのタクシーサービスの向上」「ケア輸送の推進」「交通事故防止及び輸送秩序の確立」など、いずれも重要な課題であり、専門委員会を中心に、会員各位の意見をいただきながら、協会一丸となって取り組んでいく所存であります。
本年も、会員各位のご理解とご協力をお願いするとともに、円滑な協会運営に努めてまいりますので、より一層のご支援をお願い申し上げまして年頭のご挨拶とさせていただきます。