自動車ニュース
年頭所感―兵庫県警察本部 交通部長 橋本 康
安全・安心・快適な交通社会の実現を目指して
新年明けましておめでとうございます。
皆様には、御家族ともども穏やかな初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

さて、旧年中の交通事故情勢でありますが、交通事故件数、死傷者数ともに減少しているものの、1年を通じて耳目を集める重大事故が発生し、また、11月に入り薄暮時間帯での人対車両、自転車対車両の交通死亡事故が相次いで発生しました。

事故の特徴といたしましては、交通事故死者数の半数以上を65歳以上の高齢者の方が占めているほか、横断歩道上の歩行者が被害に遭われる事故が、いまだに発生しております。

日本自動車連盟では「信号機のない横断歩道における一時停止率」の調査結果を毎年公表していますが、兵庫県は一昨年の11. 1%から43. 2%と向上し、全国平均の 17. 1%を大きく上回る結果となりました。
これは、取締りを強化してきたことに加え、皆様方の日頃の啓発活動の賜物であると感謝する次第であります。

しかしながら、歩行者優先を守っていない運転手が6割もいるという事実もあることから、さらに「横断歩道は歩行者優先」の周知を図るため、 交通安全啓発や交通取締りを推進してまいります。

県警察といたしましては、昨年の事故発生状況を踏まえ、いまだに後を絶たない飲酒運転に対する取締り、全ての座席のシートベルト・チャイルドシートの正しい着用の徹底、悪質・危険な自転車運転者の指導取締り、さらには「あおり運転」等への諸対策を推進してまいります。

皆様方には、職場や地域、御家庭で交通安全について話し合い、交通安全意識の高揚に努めていただくなど、「安全・安心・快適な交通社会の実現」に向けて御協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。

結びになりますが、本年が皆様方にとりまして幸多き年になりますことを心から祈念いたしまして、新年の挨拶とさせていただきます。