自動車ニュース
大阪府トラック協会「運び方改革セミナー」開催 (3/3)
最後に橋本豊嗣・大阪府事業継承ネットワーク 承継コーディネーター(公益財団法人大阪産業局)が、「事業継承」について講演。橋本氏は「今後5年程度で多くの中小企業が事業継承のタイミングを迎えると予想される。中小企業がこれまでの経営基盤を損なわないように、事業承継に向けた取組をスムーズに進めることが、経営者と後継者のみならず、日本のこれからを左右する重要な課題。事業継承の進め方、実情に対する認識が不足し、後継者を確保できなかったケースもある。」と事業継承の重要性について呼びかけ、事業承継に失敗した例や事業継承計画の策定などを説明した。また事業継承の支援として、事業継承税制や補助金、令和2年4月から各都道府県に「経営者保証コーディネーター」として新たに専門家を配置するなどを紹介、活用を求めた。

閉会にあたり池辺祐一・大阪府トラック協会 副会長は「トラック運送業界の99%は中小企業。この99%の中小企業が機能して、国の貨物運送が成り立っている。中小トラック運送事業者の多くは経営に苦しんでおり、そこに働き方改革が加わり、苦境に立っている。しかし、これを苦境とは捉えず、業界の好機とし、働き方だけでなく、遵法による運送と適正な運賃を収受できるよう、運び方そのものを改革していくのが運び方改革である。本日セミナーが各社の運び方改革に少しでも役立て、トラック運送業者が国の物流を支えていることを誇りに運び方改革の実現に向けて、業界一丸となっていただくことを願う」とあいさつして締めくくった。