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兵ト協、『標準的な運賃』普及セミナー開催 (3/3)
第2部では、小坂氏から本運賃について「ドライバン、冷凍冷蔵車、この車種に限って本運賃が適用される。ミキサー車、海コン等の特殊な車両について本運賃を作成する際の原価調査の対象になっていない。しかし、本運賃を基準に調整し届出をすることはできる。また、通常車と特殊車の2つの届出をすることも可能である」と説明。

本運賃の水準について小坂氏は「現行の実勢運賃の視点から見ると高いと印象を持つかもしれませんが、高くありません。本運賃は国がお墨付きを与えた、あるべき姿の運賃。実勢運賃があまりにも安すぎるという認識を持つべきです。運送業というのは安全安心、コロナ感染拡大等の非常事態にもドライバーが輸送物資を運ぶから世の中は混乱しなかった。これは運送業のおかげである」と強く訴えた。

届出のタイミングについて「できるだけ速やかにしていただきたい。事業者の多くが本運賃の届出をすることで、印象が大きく変わり荷主側にもアピールできる。重要な局面アピールすることが重要。そこから状況を見極め、交渉し運賃を引き上げていただきたい」とした。その後、届出の手続き、書類作成時ポイントなどの詳細を説明「運賃料金変更届出書、運賃料金適用方(運賃、料金、実費を計算するためのルール)を運輸支局へ提出する必要がある。ひな形については全日本トラック協会のHPで必要な書類を確認・印刷ができるのでご参考を」と呼びかけた。

本運賃の留意点では「本運賃では元請事業者の管理料は含まれない。管理費として割増率を乗じるか、一定額を加算することにより算出していただきたい。また車庫から荷主指定場所までの時間費、走行費用も含まれないが、当事者同士の取り決めにより実費として、また実車キロ程に加算するなどの方法により、別途収受することは可能」「距離制運賃には積込料・取卸料、附帯作業料を含まない。」「時間制運賃では待機時間料は適用されない。」等を留意点として挙げた。