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「安全・安心・快適な交通社会」を目指して |
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〜春の全国交通安全運動〜 兵庫県警察本部 交通部長 矢野浩司 自動車関係業界の皆様方には、平素より交通安全対策をはじめ、警察業務の各般にわたりまして格別のご協力を賜っておりますことに、心より御礼を申し上げます。 昨年は、関係機関・団体の皆様による地道な交通安全啓発のほか、緊急事態宣言発令に伴う不要不急の外出自粛などによって、交通事故件数、交通死者数ともに減少しましたが、依然として110人の方が亡くなっておられます。 また、本年2月末現在の兵庫県内の交通事故死者数は16人(昨年同時期比−4人)と減少傾向で推移していますが、これからの時期は入学や就職などの生活環境の変化に伴う歩行者を含めた交通流・量の変動に加え、行楽シーズンに入っての交通事故の増加が懸念されるところです。 このような中、春の全国交通安全運動が4月6日から15日までの10日間実施されます。 本運動では、重点を ●子供と高齢者を始めとする歩行者の安全の確保 ●自転車の安全利用の推進 ●歩行者等の保護を始めとする安全運転意識の向上 としています。 重点の1点目「子供と高齢者を始めとする歩行者の安全の確保」については、昨年の交通事故死者数全体のうち、状態別では歩行中の割合が最も高く、例年入学や進級を迎える4月以降に小学生の歩行中の交通事故が増加傾向にあります。 また、歩行中の交通事故死者のうち、高齢者の占める割合が最も高く、昨年は、7人の方が横断歩道上で亡くなっております。本来、安全であるべき横断歩道上での交通事故を防止するため、県警察では「横断歩道合図運動」として、歩行者、ドライバーがお互いに手の合図やアイコンタクトなどにより意思疎通を図ることで、横断歩行者の安全を確保し、歩行者優先意識を徹底するなどの広報啓発活動を推進してまいります。 重点の2点目「自転車の安全利用の推進」については、昨年、自転車の関係する交通事故は全体の約25%を占めており、そのうち9割以上が自転車側に何らかの法令違反があることから、交通ルールの周知やマナー向上に向けた「自転車安全利用五則」を用いた交通安全啓発、ヘルメットの着用促進についても周知を図るとともに、悪質・危険な自転車利用者に対する指導取締りを推進してまいります。 重点の3点目「歩行者等の保護を始めとする安全運転意識の向上」については、県内の過去5年間、一般道で薄暮・夜間帯に発生した交通死亡事故の約35%は照明のない場所で発生しており、ハイビームを点灯していれば事故を回避できた可能性が認められたことから、県下77区間をハイビーム活用促進路線に指定し、ハイビームの適正な活用を働きかける啓発活動を推進しております。加えまして、未だに後を絶たない飲酒運転や妨害運転等の悪質・危険な運転行為の根絶に向け、取締りの強化とSNS等を活用した啓発活動を推進してまいります。 このようなコロナ禍において、非常に厳しい社会情勢ではありますが、現下の交通情勢と本運動の趣旨を御理解いただき、職場や地域における交通安全の推進に、なお一層の御協力を賜りますようお願い申し上げます。 矢野 浩司氏 |