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年頭所感― 兵庫県警察本部 交通部長 矢野 浩司 |
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安全・安心・快適な交通社会の実現を目指して 新年あけましておめでとうございます。 皆様には、御家族とともに、穏やかな初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。 自動車関係業界の皆様におかれましては、長期化するコロナ禍においても、交通安全活動をはじめ、警察業務の各般にわたって、深い御理解と温かい御支援を賜っておりますことにつきまして、厚く御礼申し上げます。 さて、県内における昨年の交通事故情勢でありますが、交通事故件数、傷者数ともに減少しているものの、昼夜を問わず人対車両の交通死亡事故などが相次いで発生するなど、昨年11月末現在で98人の方が亡くなっております。 事故の特徴といたしましては、昨年10月末現在で交通事故死者数の半数以上を65歳以上の高齢者の方が占めているほか、道路横断中の歩行者と車両の衝突事故による死者数は26人(前年同期比十9人)で、そのうち横断歩道横断中の死者数が10人(+ 4人)と大幅に増加していることから、横断歩道等における人対車両が関係する交通事故の防止が喫緊の課題であります。 先般、日本自動車連盟が公表した「信号機のない横断歩道における 一時停止率」の調査結果では、兵庫県の停止率は全国で13番目となる43.0%で全国平均を上回ったものの、昨年の57. 1%から大きく低下したほか、県警察独自で県下全域で実施した 一時停止率調査でも46.9%と半数を下回っていますことから、運転者に対し、横断歩道における歩行者優先意識の更なる定着と交通事故防止対策を図る必要があると認識しております。 こうした情勢を踏まえ、県警察では、横断歩道における交通事故防止と歩行者優先意識の向上方策といたしまして、横断歩行者等妨害等違反の取締り強化に加え、昨年4月から歩行者は手を挙げるなどして、運転者に横断する合図をし、運転者は確実に 一時停止 して歩行者に対し横断を促す合図をすることや、歩行者と運転者双方が視線を合わせる「横断歩道合図運動」を県下で推進してまいりましたが、横断歩道の直前で安全に 一時停止するためには、横断歩道に接近する際に十分減速することが不可欠であることから、昨年12月から同運動に 「横断歩道手前減速運動」をプラスした 「横断歩道合図 (アイズ)運動プラス」の広報啓発活動を実施し、信号機のない横断歩道における 一時停止率向上による交通事故防止対策の推進にも取り組んでまいります。 横断歩道の直前で安全に 一時停止するための着眼点といたしまして、車両で走行中に道路標示の 「ダイヤマーク」を確認すれば、その先に横断歩道や自転車横断帯が存在しますことから、まずは、アクセルから足を外して減速準備をし、さらに歩行者が認められる場合には、確実に 一時停止を徹底するために、あらかじめ横断歩道手前では減速するなど、横断歩道における歩行者優先意識を向上していただき、安全運転に努めていただきたいのであります。 皆様方には、職場や地域、御家庭で交通安全について話し合い、交通安全意識の高揚に努めていただくなど、 「安全 ・安心 ・快適な交通社会の実現」に向けて御協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。 結びになりますが、本年が皆様方にとりまして幸多き年になりますことを心から祈念いたしまして、新年の挨拶とさせていただきます。 |