自動車ニュース
運輸安全マネジメントセミナー開催
安全文化の確立を目指す

兵庫県トラック協会は3月9日、兵庫県トラック総合会館で「中小規模事業者を主な対象とした運輸安全マネジメントセミナー(ガイドラインセミナー)」を、自動車事故対策機構兵庫支所(江熊徹哉支所長)の藤林祐記チーフを招いて開催した。

講習会では、藤林祐記チーフがテキストに沿って、運輸安全マネジメント制度のねらい、平成29年ガイドラインの解説と具体的な取り組み事例、中小規模自動車運送事業者向けガイドラインの位置づけの3つの項目について説明があった。

藤林チーフは要旨を以下のように解決した「運輸安全マネジメント制度のねらいは、安全風土の確立、安全管理体制の構築・定着を目指すことが目標である。具体的な取り組みを14項目にまとめている。1.経営トップの責任、2.安全方針、3.安全重点施策、4.安全統括管理者の責務、5.要員の責任・権限、6.情報伝達及びコミュニケーションの確保、7.事故、ヒヤリハット情報等の収集・活用、8.重大な事故等への対応、9.関係法令等の遵守の確保、10.安全管理体制の構築・改善に必要な教育・訓練等、11.内部監査、12.マネジメントレビューと継続的改善、13.文章の作成及び管理、14.記録の作成及び維持           

平成29年ガイドラインの解説と具体的な取り組み事例については、ワークショップにて、自己のチェックリストを活用して行った。自社の安全に対する取り組みの現状を把握し、今後自社で取り組み課題を洗い出した上で優先順位をつけることを目的としたものだ。

中小規模自動車運送事業者向けガイドラインの位置づけでは、平成25年10月から全ての貸切バス事業者が安全管理規定の義務付けの対象となった。また、これらの多くは中小規模の事業者であり、大手事業者に比べると運輸安全マネジメントの取り組みが難しいと感じられる。

そこで、より効果的に安全管理体制の構築・改善に取り組むことが出来るよう、「中小規模自動車運送事業者における安全管理の進め方に関するガイドライン」が、平成29年7月に策定された。参考資料は、国土交通省のWEBサイトに掲載されており、「運輸安全 参考資料」と検索し、「ガイドライン」のP20以降に「中小ガイドライン」が記載されている」。