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近畿自動車無線協会 理事会を開催
「確実で効果的な配車ベースで、IT化を」池田会長

近畿自動車無線協会(池田誠也会長)は4月22日、ホテルグランヴィア大阪で、令和4年度理事会を開き、令和3年度事業報告、同決算、令和4年度事業計画、役員の一部改選、及び通常総会の開催など、7議案を全て承認した。

冒頭挨拶で池田会長は「コロナ禍では、対面や移動の制限の中で非常に厳しい経営環境にあるが、一方でそれを契機にして、アプリ配信やキャッシュレス決済が普及してきており、経済全体でデジタル化やIT化が進んでいる。タクシー事業においてもこのようなことが今後一層必要になると考えている。無線や配車システムをより有効に活用して、確実で効果的な配車ベースに、アプリ事業者の動向を見ながら、IT化を進めていく必要があります。協会では、自営無線やIT無線、配車アプリなども含めて、総合的な無線配車システムと捉え、みなさまのご意見をいただきながら、引き続き組織強化等に努めていきたい」と挨拶した。

事業経過報告によると会員数は144で5会員減、IP無線利用が増加、IPのみ40会員、デジタル・IP併用5会員の計45会員。会員の31.2%が一部を含めIP無線を利用。高度化に関する取り組みでは、一昨年から運用を開始しているタクシー利用検索アプリ「Taxi-Search」は、全国の地方無線協会でデータ精度の向上に取り組んでいる。しかし、周知広報が十分でなく、利用が進んでいない。今後、QRコードの入った周知パンフレット、周知シールの作成等の広報の具体化や、全国共通配車アプリとの連携等の機能拡充の検討も進めていく。

令和3年度決算報告では、会議費や旅費交通費等が大幅に抑えられたこともあり、経常増減額として、111万8,792円の黒字となった。
令和4年度事業計画では、情報通信技術の一層の利活用による「タクシー無線サービス」の向上、IP無線等の携帯通信網利用者等への支援強化、タクシー無線の高度化に関する調査研究、電波利用の効率化の推進、無線局運用改善等の推進、研修と講習、会報と広報、組織強化、全自無連との連携、地域活動と社会貢献の10項目である。

役員の一部改選では、高※1橋光浩氏の新任((株)国際興業大阪)、三草大介氏の新任(南海有交無線共同配車組合理事長・和歌山県支部長)、河合利宜氏(富士タクシー(株))それぞれを新任、承認した。

令和4年度通常総会の開催については、令和4年度5月24日の午後3時から、和歌山市のホテルアバローム紀の国2階の鳳凰の間で開催予定となっている。なお、無線関係優良従業員の表彰式、賛助会員による機器展示、来賓招請及び総会懇親会については、新型コロナウイルスの感染状況により、開催規模の縮小や表彰式等の実施を中止する場合もあり、書面表決による議決権も行使することになった。

※1高→正しくは異体文字