自動車ニュース
山名兵庫陸運部長インタビュー
「つなぎ役に徹したい」

4月の異動で兵庫陸運部長に就任した山名生也(やまな・いくや)氏に話を伺った。開口一番「前任の池田部長の後を追ってきました」との言葉どおり、昭和63年4月兵庫陸運支局に採用となり、以来若干の違いはあるものの略歴は似ている。山名氏も採用の地のトップに昇り詰めた。

――着任にあたり職員へのあいさつは。
「私は先頭に立って旗を振るタイプではありません。各業務部門のジョイント役に徹したいと思う。行革でスタッフも減っており各部門の連携を痛感している。その意味でつなぎ役を心がけると申し上げました。そして頑張っている方々の背中を押したい」と。

――業界への一言お願いします。
「コロナ禍で色々な課題をかかえておられると察しますが、どしどし相談して頂きたい。コミュニケーションが大事と思っています。整備関係者が多く来られておりますがバス、トラック、タクシー業界の方々に気軽に来て頂き、情報交換をしてつなぎ役に努めたい」と。

――思い出深い職場はありましたか。
「平成28年から2年間、本省の自動車局技術課長補佐の時でしょうか。今までの仕事はルール、つまり基準、規制があってその上で検査業務等をしてきました。ところがここはルールを作るところ。業界などの声を私の意見として消化し、それをルールにつなげていくことは、私の仕事で大きく考えが変わった職場となりました」。それと「余分なことですが2年間の単身赴任は嫁のこごとを聞かずに済んだことです(笑)」と。

――趣味とか休日の過ごし方は。
「休みの日は海釣りです。家が姫路市内で30分もあれば釣り場に行けます。今はメバルですが、もう少しするとキスです。日本海も年に2〜3回は行きます」と釣りの話になるとニコニコとして口が滑らかになる。「釣った魚は自分で料理を」と聞くと、言下に「釣りは口に入れて食べるまでが釣りです」とたしなめられた。なるほど、家を出て釣って料理して腹に入れるまでかと感心しつつ、以前著名なアルピニストの「登山は家を出て無事に帰るまで」の言葉を思い出した。山は家に戻るまで、釣りは腹に納めるまでかと納得した。

――ご自分の性格はどのように思われますか。
「職場の皆様にも言ったとおり率先して人の先頭に立って引っ張っていくタイプではない。応援すると言うか。背中を押していくタイプと思う」。最後に「最近は、休みになると釣りが多くなった。家も子供達が居なくなり広くなったのに何故か狭く感じます」と。子供が巣立って夫婦2人のほろ苦いさびしさを海原で1人太公望を決めまぎらしている。

姫路市在住、兵庫県出身、57歳。