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兵バス協総会
「工夫と実行が大切」長尾会長

兵庫県バス協会(長尾真会長) は6月15日、神戸市中央区の楠公会館で、令和4年度通常総会を開き、令和3年度事業報告、同決算、令和4年度事業計画、同予算全て原案どおり承認した。

長尾会長は開会あいさつで「県が緊縮予算であり、助成金や補助金など不確かなものに頼るのではなく、自力によって反転攻勢できる工夫をしていかなければならないとおもっております。工夫と実行これが今一番必要だと私は考えます。乗合バス、高速バスも無策では生き残れないかもしれません。一人一人が脳みそに汗をかきながら、工夫と実行を重ねていけば、新しいライフスタイルにあった事業ができるものと考えております」と挨拶した。

令和4年度の事業計画では、1.新型コロナウイルス、2.バス事業関係諸制度への対応、3.輸送の安全対策、4.バス利用促進事業の推進、5.生活交通路線の確保対策、6.補助金等の適切な運用、7.新高速乗合バスへの対応、8.貸切バス事業の活性化への対応、9.バス乗務員不足問題への対応、10.専門委員会の充実、11.輸送秩序確立対策、12.「バスの日」等の行事の実施、13.バス事業にかかる税制への対応、14.バス会館の運営の14項目とした。

来賓の祝辞で、柳瀬孝幸・近畿運輸局自動車交通部長は「2年を超えるコロナ禍の中、国民生活や社会経済活動に必要不可欠なバス運行にご尽力いただきありがとうございます」と感謝と敬意を表した。また、知床遊覧船の事故について述べた後、バス事業において「車両の管理、運転者の健康管理、教育指導など、安全安心の取り組みを見直し、輸送の安全確保を徹底してほしい」と安全の取り組みについて協力を求めた。

続けて、釜江義明・兵庫県土木部次長は「今後ともバス協会様、交通事業者様共々と一緒になって、県民の利便性の向上も含めて確保していただくとともに、SDGsにございました、「住み続けられるまちづくり」を目指して引き続きご支援ご指導をよろしくお願いします」と引き続き協力を求めた。

続けて野上和志・兵庫県警察本部交通部参事官兼交通企画課長は、兵庫県内の事故情勢について「6月14日現在では、交通事故死者52人であり、前年同期比8人増加となっております。事業用バスが第一当事者となった交通事故は、路線バスと貸切バス合わせて71件の人身事故が発生している」とした。

また、安全の取り組みについて「みなさまは既に、運転手の疲労、健康状態、運転技量の把握など適切な運行管理、またドライブレコーダー等を活用され、事故事例の共用など様々な取り組みが行われております。引き続き、これらの取り組みをしてもらい、交通事故1件でも減らしていけるようお願いします」と述べた。