自動車ニュース
地域の実情に応じた運動と交通安全意識の高揚を
神戸運輸監理部 兵庫陸運部長 山名生也

平素は国土交通行政、とりわけ自動車交通行政に格別のご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。また、新型コロナウィルス感染症の驚異が減らない中、感染リスクを顧みることなく献身的に尊い使命と責任を果たしておられる全てのエッセンシャルワーカーの皆様に、心から敬意と感謝申し上げます。

さて、警察庁が発表した令和3年中の交通事故死者数は2,636人で、5年連続で戦後最小を更新しましたが、兵庫県下においては、114人の方が亡くなっており、そのうち65歳以上の高齢者は72人と前年比で7人増加し、全体の63.2%を占めています。 高齢者の死者72人を状態別でみると、歩行中が36人と最も多く、次いで自動車乗車中が22人となっています。

そのような中、令和4年秋の全国交通安全運動では、「子供と高齢者を始めとする歩行者の安全確保」、「夕暮れ時と夜間の歩行者事故等の防止及び飲酒運転の根絶」及び「自転車の交通ルール遵守の徹底」を全国重点として、又、「過労運転の防止と運転者の体調急変及び危険ドラッグ等の使用に伴う事故の防止」を重点と定め官民一体となって令和4年9月21日(水)から10日間、全国で一斉に実施されます。

我々兵庫陸運部としましても事業用自動車等の安全運行の確保の為「安全・安心な貸切バスの運行を実現するための総合的な対策」に掲げられた事項の着実な実施、事業者が輸送の安全性を最優先する「運輸安全マネジメント」や「事業用自動車総合安全プラン2025」を踏まえた事業者による安全運行の徹底、さらに、悪質な法令違反事業者に対する重点的な監査の実施などを行うと共に、車両の安全対策としてより安全な車選びに資する「自動車アセスメントの周知活動」、さらに「自動車点検整備推進運動」や「不正改造車を排除する運動」を推進しているところで、期間中、これら様々な取り組みを積極的かつ効果的に組み合わせながら、新型コロナウィルス感染症による厳しい状況の中、これに伴う国民の交通行動の変化等を注視しつつ、国民の命と健康を守ることを第一に、地域の実情に応じた運動を展開し、交通安全意識の高揚に取り組んでまいります。

最後に、皆様におかれましては、9月30日(金)が「交通事故死ゼロを目指す日」であることを念頭におかれまして、本運動期間中の自動車事故防止に努められるようお願いいたします。