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令和4年度 第2回総務委員会
「標準的な運賃届け出率を50%に」藤原委員長

兵庫県トラック協会(原岡謙一会長)は8月2日、第2回総務委員会(藤原康雄委員長)を、兵庫県トラック総合会館にて行った。議題としては、協会荷物配送業務の委託、兵庫県道路運送経営研究会への寄付、令和5年度トラック関係施策に関する要望活動、交通安全祈願祭・慰霊祭の開催、「標準的な運賃」に係る届出、燃料価格に関する支援制度創設への働きかけ、陸上貨物運送事業労働災害防止協会兵庫県支部の運営検討、の7項目を原案通り承認した。

開催冒頭、藤原委員長から「燃料の高騰、これが一向にとどまる気配がありません。また、燃料油脂、油、石油関係、タイヤが春に値上がり、また9月に値上がりと、運送にかかる経費が値上がりしています。そのうえで昨日また、最低賃金が31円上昇し、なにもかもが変わってきています。また、標準的運賃、兵庫県の届け出率が非常に低いです。なんとしても50%まではと思っておりますので、どうぞご協力のほどよろしくお願いいたします」と引き続き標準的な運賃の届け出の協力を求めた。

兵庫県道路運送経営研究会への寄付については、兵庫県トラック協会の会員有志で組織されており、会員である「個人」の寄付金で活動している。業界だけでは解決できない課題も多く、政治への積極的な参画が目標達成の大きな手段であり、トラック運送業界の意志反映の活動を進める資金として1口5,000円からの寄付を募集している。

令和5年度トラック関係施策に関する要望事項については、税制改正関連、道路関係、予算・施策関係の3項目とした。

また、交通安全祈願祭・慰霊祭の開催については、令和4年9月29日の14時から、生田神社会館にて開催予定とした。なお、直会は中止である。

さらに、標準的な運賃に係る届け出については事務局より説明があり、令和4年6月現在、兵庫県の届け出は430件、割合としては26.6%で、全国でワースト4である。基本部分の賃金を上げないとドライバーの担い手がいないと考えられた標準的な運賃となっている。

また、春から夏にかけて標準的な運賃の周知のパンフレットを、約7,000社の荷主に、近畿トラック協会と近畿運輸局、2府4県の労働局の連名で、パンフレットを送付。

さらに、荷主企業向けアンケートも設け、標準的な運賃について、過半数の荷主が承知をしていると回答があった。また、標準的な運賃を基にトラック事業者から運賃交渉はあったかという質問に対して、あったと答えたが15%、一部あったが31%、ないとの答えが54%。その中で、一部あったという交渉を受けて、運賃の値上げをしたかの質問に対しては、58%が事業者の示した運賃通りに値上げ、一部の値上げをしたというのは40%、98%の事業者が何らかの形で交渉に応じているという。今後も引き続き交渉を続けていくことが大切とした。