自動車ニュース
年頭所感― 兵庫県自家用自動車協会連合会 会長 木下 紘一
今年こそ!

新年あけましておめでとうございます。
皆様におかれましては清々しい気持ちで新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

旧年中は、当連合会の業務運営に格別なご理解とご協力を賜り、厚くお礼を申し上げます。

新型コロナウイルス感染症のパンデミック宣言から、今年で3回目のお正月を迎えることとなりました。発生当初は世界中がパニックに近い状態に陥り、医療体制は逼迫し、国民全体に大きな不安が広がりましたが、三密回避や手指の消毒といった地道な努力や、迅速なワクチン開発と複数回にわたるワクチン接種により、徐々にこれをコントロールできるようになってまいりました。

現在は第8波の状況にありますが、ウイズコロナ、アフターコロナの時代を見据え、海外からの入国や旅行等の行動制限も緩和されるなど、今年こそ、この長いトンネルの出口が見えてくるのではないかと期待しております。

またコロナ以外にも、ロシアのウクライナ侵攻に係る燃料、小麦粉等の価格の高騰による世界経済への影響や、次々発射される北朝鮮の弾道ミサイルなど、日本の安全保障や国際社会の平和と安全を脅かす問題が頻発しており、一刻も早く、新型コロナウイルス感染症の脅威が去り、世界が平和を取り戻すことで、海外の方々が笑顔で日本を訪れ、日本経済に活気が戻ることを心から祈っております。

さて、自動車関係についてですが、一昨年に引き続き、未だに新車の販売台数がコロナ前の水準に回復せず、当連合会の基盤事業である自動車の保管場所現地調査件数も、昨年の11月末現在で、前年同期に比較して12,845件減少(−4.8%)しており、一昨年よりも厳しい状況となっております。

さらに、警察署等の統廃合の関係から、昨年3月末にはさらに1協会が解散し、現在、県下の地区協会は41協会となっております。昨年に引き続き、解散した地区協会の現地調査を担ってくれている地区協会に対し、支援を行っていく予定ですが、連合会としても大きな経済的負担となっております。

こうした厳しい運営状況を踏まえ、連合会では、本年4月から魚崎事務所を縮小し、三宮事務所と統合することで、事務所経費の大幅な節減や体制の合理化を図るなど、根本的な見直しを行っているところです。

一方、今年の1月からは車検証の電子化が始まりますし、兵庫県も運転免許センター等7か所の窓口に、収入証紙の購入等の決済で使えるキャッシュレス端末の試験導入を始めており、警察庁でも、運転免許証とマイナンバーカードの一体化の検討を進め、令和6年度末から運用を開始する予定と聞いております。

このように自動車関係においても、急速にデジタル化が進む様相を呈しており、これが私たちの業務にどのような影響を与えるのか、連合会といたしましても引き続き県警及び交通安全協会と連携を取り、各地区協会の運営が健全かつ適正に行えるよう尽力してまいります。

次に兵庫県下の交通情勢ですが、人身事故件数及び傷者数は減少傾向にあるものの、死者数は増加しており、昨年11月末現在で109人の方が亡くなっております。

交通事故死者数のうち、高齢者が全体の半数以上を占め、特に夜間歩行中に交通事故に遭って亡くなった高齢者が増加傾向にあります。また、高齢運転者による逆走事故や誤操作による急発進事故等が散見されることから、免許証の自主返納を含めた適切な高齢運転者対策について知恵を絞らなければなりません。

連合会といたしましては県警や地区協会と連携して交通安全啓発活動に取り組み、高齢者だけでなく子供の交通安全の確保、自転車の安全利用の促進、飲酒運転の根絶等に尽力していきたいと思っております。

最後になりますが、本年が皆様方にとりまして良い年となりますとともに、世界に平和が、日本に活気が戻ることを心から祈念いたしまして年頭のご挨拶とさせていただきます。