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新設準備金で配当見送り 森崎氏ら新理事補選 (1/2)
兵庫県タクシー交通共済協同組合 第24期通常総会を開催

 兵庫県タクシー交通共済協同組合(大久保昌彦理事長)は5月27日、神戸市中央区の生田神社会館で第24期(平成21年度)通常総会を開催、第23期(平成20年度)事業報告・同決算および損失処理案、第24期(平成21年度)事業計画、同収支予算を原案どおり承認した。
 また理事4名の補選は、推薦方式によって選出して、森崎清登(近畿タク)、熊渕信仁(ウィングキャブ)、渡辺幸嗣(松竹タク)、岡田誠(事務局)の4氏を選任した。岡田氏は事務局参与から専務理事に昇格。

 大久保理事長は冒頭あいさつで「来賓の松本会長(兵タ協)には、先の叙勲で旭日双光章を受章され誠におめでとうございます」と祝辞を述べたあと「今期は米国発の金融危機が更に深刻化、世界同時不況に突入、国内経済も年度後半から急速に悪化した。不況はまず輸出に依存の製造業を襲い、その後サービス産業分野に波及再びデフレ経済にもどるかのような様相を呈しております。私どもタクシー業界も規制緩和による混乱、利用者の減少、特に最近の神戸業界にあってはインフルエンザの発生源といわれ、さらに永年にわたる年金基金債務の後遺症等厳しい経営が余儀なくされております。しかしこのような中にあっても当組合は『魅力ある共済』を目指し、新しい掛金の割引、割増制度を実施するとともに、万が一の高額補償に対応すべく共済責任保険(アンブレラ保険)に加入致しました。平成20年度の交通事故は、人身312件死者2人、重軽傷者370人といずれも増加しました。また当期の収支は、新掛金制の実施にともない実質掛金収入は2億3千767万7千円(前期比2千789万円減少)となり、経費節減に努めたが昨年の総会で承認された法改正にともなう新設準備金の引当として1億4千355万8千円が発生したため、1億3千884万5千円の損失を計上した。ちなみに特殊要因を除く段階では471万3千円の利益となった。このような状況により、今期は利用分量配当は見送らせていただくこととなった。今後も交通事故減少、利益還元に努め組合員の事業経営安定に努めたい」と協力を呼びかけた。